みなさま、こんにちは。WSUS サポート チームです。
WSUS から Windows 10 の累積的な更新プログラムや機能アップグレードを配信するために、BranchCache の利用について検討を進められている方も多いかと思います。
今回は Windows 10 バージョン 1607 / Enterprise LTSB 2016 にて BranchCache を利用する際の前提条件をご紹介いたします。また、「そもそも BranchCache って何?」という方に向けては、参考情報を本ブログの末尾に用意いたしましたので、ご参考にしてください!
Windows 10 バージョン 1607 の環境にて BranchCache を利用する際の条件
Windows 10 バージョン 1607 / Enterprise LTSB 2016 の環境にて BranchCache を利用する場合、BranchCache を利用するクライアント端末に対して下記のグループ ポリシー設定を行います。
– [コンピューターの構成] – [管理用テンプレート] – [Windows コンポーネント] – [配信の最適化]
[ダウンロード モード] を “有効” に設定し、オプションにて “バイパス” を指定
Windows 10 更新プログラムの配信の最適化の構成
– ダウンロード モード
https://technet.microsoft.com/ja-jp/itpro/windows/manage/waas-delivery-optimization#download-mode
なお、WSUS で「高速インストール ファイル」機能を有効にしている場合に上記ポリシーを有効にすると、更新プログラムのダウンロードが 45 % で停止してしまう問題が報告されております。この問題に対処するためには、2017 年 1 月 10 日 にリリースされた KB3213986 以降の更新プログラムを適用する必要がありますので、こちらもあわせて適用してください。
– 2017 年 1 月 10 日 — KB3213986 (OS ビルド 14393.693)
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4009938/windows-10-update-kb3213986
※ BranchCache に関する参考情報 ※
BranchCache については、下記の公開情報にて機能や要件について紹介しています。
– BranchCache の概要
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/dd637832(v=ws.10).aspx
– BranchCache
https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/mt613461.aspx
また、設定手順については、WSUS ではなく、弊社有償の資産管理製品となるSCCM の手順とはなりますが、以下のブログ記事が参考になります。
– 【Tips】 SCCM 2007 SP2 と BranchCache
https://blogs.technet.microsoft.com/infrajp/2012/03/31/tips-sccm-2007-sp2-branchcache/
具体的には、WSUS サーバーに BranchCache の機能を追加した後、WSUS クライアントに対して、分散キャッシュモードの BranchCache を有効にするポリシーを配布する手順となります。上記ブログ記事ですと、以下のステップに該当しますので、ご参考となれば幸いです。
(1) アプリケーションや更新プログラムを配布するサーバー (配布ポイント):BranchCache 機能の追加
(4) SCCM クライアント:AD GPOまたはローカルポリシーによるBranchCacheの設定
(4) SCCM クライアント:AD GPOまたはローカルポリシーによるファイアウォールの設定
■BranchCache の “分散キャッシュモード”の動作確認