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Windows Server 2016 で Windows Error Reporting (WindowsUpdateFailure) が多量に出力される

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みなさま、こんにちは。WSUS サポート チームです。

今回は Windows Server 2016 で以下のような Windows Error Reporting のメッセージが出力される事象について紹介します。

ログの名前: Application
ソース: Windows Error Reporting
日付: 2018/06/08 10:58:53
イベント ID: 1001
タスクのカテゴリ: なし
レベル: 情報
キーワード: クラシック
ユーザー: N/A
コンピューター: test
説明:
障害バケット 、種類 0
イベント名: WindowsUpdateFailure3
応答: 使用不可
Cab ID: 0

問題の署名:
P1: 10.0.14393.1914
P2: 8024402c
P3: 00000000-0000-0000-0000-000000000000
P4: Scan
P5: 0
P6: 0
P7: 8024500b
P8: TrustedInstaller FOD
P9: {9482F4B4-E343-43B6-B170-9A65BC822C77}
P10: 0

結論から言ってしまうと、情報レベルで出力される通り、特に実影響がなければ無視していただいても問題ありません。また、このイベントが出力されたからといって、Windows Update が失敗しているとも限りません。

このイベントが何の処理なのか特定するポイントは、上記の赤太字の箇所となります。運用上必要な処理が失敗している場合には、もちろんエラー コードから、個別に対応の検討が必要となります。

しかし、運用上もし不要な処理であれば、処理を停止してしまうことも可能ですので、今回はこのイベントの赤太字の箇所が、何の処理を示すのか紹介してまいります。

 

UpdatesOrchestartor / Windows Update の処理


上述の箇所に、UpdateOrchestartor と表示される場合には Windows Update の処理に失敗したことを示します。

もし、そもそも Windows Update が出来ないような環境の場合には、以下ブログにて紹介している方法で Windows Update の自動実行および、このイベントが出力されることを抑止出来ます。

Windows 10 / Windows Server 2016 でも Windows Update の自動更新は止められます
https://blogs.technet.microsoft.com/jpwsus/2017/09/08/wecanstop-wu/

 

TrustedInstaller FOD / 言語パックの情報の取得処理


過去の事例より、TrustedInstaller FOD と表示される場合には、LanguageFeaturesOnDemand というユーザーの言語に一致する言語パックの情報をバックグランドで取得するタスクが実行され、この処理が失敗した場合に記録されることが判っております。

 このタスクは、以下のパスに存在します。

このタスクは、ユーザーの言語に一致する言語パックの情報をバックグランドで取得するタスクであるため、言語パックなどの追加や変更を行うことがない環境であれば、停止していただいても影響はありません。

タスクを無効化する場合には、以下のコマンドを管理者権限で実行します。

SCHTASKS /Change /TN "Microsoft\Windows\LanguageComponentsInstaller\Installation" /DISABLE
SCHTASKS /Change /TN "Microsoft\Windows\LanguageComponentsInstaller\Uninstallation" /DISABLE

 

Device Driver Retrieval Client / ドライバーの更新処理


Device Driver Retrieval Client と表示されている場合には、ドライバーの取得処理です。

特にドライバーの取得や更新をする必要がない場合には、以下のグループ ポリシーを設定することで無効化が可能です。

[コンピューターの構成] - [管理用テンプレート] - [システム] - [デバイスのインストール] -
[デバイス ドライバーを検索する場所の順序を指定する] を "有効" かつ
オプション [検索順序を選択する] にて、"Windows Update を検索しない" を指定

 

CompatTelRunner.exe / アプリケーションの互換性に関するテレメトリ (統計情報) の収集する処理


CompatTelRunner.exe はタスク スケジューラーのタスクより定期的に起動して、アプリケーションの互換性に関するテレメトリ (統計情報) の収集を行うプロセスとなります。

CompatTelRunner.exe の動作を止める方法として、以下のパスに存在するタスク Microsoft Compatibility Appraiser と ProgramDataUpdater の
無効化をする方法がございます。


また、以下のコマンドを管理者権限で実行いただくことでも上記タスクを無効化することが可能です。

SCHTASKS /Change /TN "\Microsoft\Windows\Application Experience\Microsoft Compatibility Appraiser" /DISABLE 
SCHTASKS /Change /TN "\Microsoft\Windows\Application Experience\ProgramDataUpdater" /DISABLE

 

Windows Defender / Windows Defender による定義ファイルの更新処理


Windows Defender は、その名の通り Windows Defender による定義ファイルの更新処理を示します。

もし、サードパーティ製のアンチウイルス ソフトを利用していたり、Windows Defender の利用の必要がない場合には、以下のグループ ポリシーを設定し、Windows Defender を無効にすることで停止が可能です。

[コンピューターの構成] - [管理用テンプレート] - [Windows コンポーネント] - [Endpoint Protection] –
[Endpoint Protection を無効にする] を "有効"

 

補足 : 各処理を停止した場合に、本イベントの出力を停止する方法について


上記の各処理を停止しても、Windows Error Reporting のキューにファイルが溜まっていると、過去に発生したイベントがイベント ログ上に出力され続けてしまいます。キューのファイルについては、以下のフォルダに保存されているため、手動で削除していただくことによって、過去に溜まったイベントを一掃し、イベントの出力を停止することが可能です。

イベントが気になる方は合わせて以下のフォルダ配下のファイル削除をご実施ください。

対象フォルダ : C:\ProgramData\Microsoft\Windows\WER\ReportQueue\

 


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